セコライフ! - 障害福祉と音楽と何かと -

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第6回「障害があっても、学びたいことが学べるようにしたい」

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「障害があっても学びたいことが学べるようにしたい」

こう熱く語ったのは、「NPO法人ゆに」事務局長代理の窪埼泰紀さん。彼は障害があっても学べる環境を創ることを目指し、障害学生支援サービスを立ち上げました。

 

僕は「暮らしの面」から障害福祉にアプローチをし、障害があっても暮らしたいように暮らせるようにサポートしていくサービスを行い、彼は「教育の面」から障害福祉にアプローチし、障害があっても学びたいことが学べるようにサポートしていくサービスを行っています。

 

障害といっても様々な種類が存在します。

耳が聞こえない、手足が動かない、目が見えない、知能に遅れがある、心が不安定…。

同じ障害であっても、障害の程度は様々で、どういうところに困っているのかは人それぞれ違います。

 

でも障害者だからではなく、あらゆる人が何かしら困っていることを抱えています。みんな違ってみんないい。桜梅桃李。だからこそ、あらゆる人が特別な存在ではなく、障害があっても、困りごとがあっても、あらゆる人が共存/共生している社会。それが僕の理想とする社会。

 

さて、授業現場では、どのような人がどのようなことに困っているのだろうか。

例えば耳の聞こえない人。彼らは先生の言っていることが聞こえない。生徒が質問したことが聞こえない。ここに耳の聞こえる人と聞こえない人の間に学べる/学べないの差がうまれ、教育を受ける権利をはく奪されていると言っても過言ではありません。

 

窪埼さんはその差を解消するために、要約筆記をサービスとして展開しました。

要約筆記とは、話している内容を要約したり、そのまま転記したりし、文字として情報を伝えることを指します。要約筆記サービスによって、先生の言っていることや生徒が質問したことが、ほとんど時間の差異がなくリアルタイムで伝わることで、耳の聞こえない人が耳の聞こえる人と同じように教育を受けることができるようになりました。

 

ないものをつくり、定着させる。本当に尊敬します。